曖昧な転職理由が招く失敗とキャリアプランの崩壊

転職する意思があるにもかかわらず、"転職する理由が曖昧なまま"な医師は意外と少なくありません。

いえ、本人の中では明確なのです。
しかし、それが転職の失敗を招きかねない、実は明確ではない理由であるとは気が付かないのでしょう。

「今の労働環境を変えたい」というのも、確かに理由としてはあるのかもしれません。
ところが、これは明確な転職の理由とは言えないのではないでしょうか。
ベクトルが将来や転職先の医療機関に向いているのではなく、現在勤めている病院やクリニックなどに向いているからです。

「日本にはいたくない」という理由で日本を出て行く人もいるでしょう。
しかし、これでは目的地はどこでもよくなり、もしかしたらその目的地は日本よりも居心地が悪く、「やっぱり日本がいい」と思うに至るケースも少なくないはず。

医師の転職活動に関しても、転職する理由は未来や将来、転職先を見据えた上で見出すべきであり、そうしなければ転職の失敗どころかキャリアプランの崩壊にも繋がりかねません。

労働環境を変えたいという思いがいけないわけではないことも理解しておきましょう。

医師が転職活動する上で考える必要があること
  どのような労働環境の中で働きたいのかを明確にする
  転職にどのような意味があるのか
  そのための転職がキャリアに良い影響を与えるか否か

もちろん、他の理由に関しても、「なぜ」、「どうして」と自問自答することで、徐々に転職理由が明確になってくるはず。
その作業を怠らないようにし、曖昧な理由を明確化する努力を行わなければいけません。

求められる丁寧で確実な自己分析

転職に失敗しないために必要なのは、転職の理由を明確化させることだけではないでしょう。
自分自身のことを見極める作業も欠かすことができないのです。
しかし、多くの医師が、この作業を行えてはいません。

自己分析とは

  価値観
  これまでのキャリアや実績
  転職市場
  医療業界における自身の価値
  将来のキャリアプラン
  性格
  適性

などを客観的に判断する作業のことです。

「私は優秀です」といくら宣言しても、それを証明できるようなキャリアや実績がなければ、相手は「あなたは優秀ではない」と判断し、採用を見送るでしょう。

自己を分析する作業は、それを客観的に評価することで主観と客観の整理を行い、自らの長所と短所を浮き彫りにするためのもの。
自己分析を丁寧且つ確実に行えれば、応募先の医療機関に対して説得力のあるアピールを行うことも可能となります。
逆に、自己分析が中途半端であれば、アピールは不発に終わり、やはり転職の失敗を招くことになるでしょう。

自らの考えることや価値観と、世間や業界が見る自分の姿が同じだとは限りません。
その差を埋めれば埋めるほど、転職の成功へと近づくことができるのです。